7月は瞬間的に25%ほどドローダウンしましたが、
最終週に大きく挽回し、
最終的には-6.3%のドローダウンに着地し、
ほとんど軽傷で済ませることができました。
ちょうど前回の記事で、
好調不調について触れたところですが、
今年は前半が好調過ぎたこともあり、
その反動がきたようです。
とはいえ全く想定内のドローダウンですので、
引き続き継続あるのみです!
ちなみに冒頭ではあえて、
「瞬間」という言葉を遣わせていただきましたが、
ここには深い訳があります。
7月は、
瞬間最大ドローダウンが25%に達しました。
最大ドローダウンではなく、
瞬間最大ドローダウンです。
たとえばテレビ放送の視聴率でいえば、
番組の視聴率と、
瞬間最大視聴率は何倍も異なっているかと思います。
ある特定の一瞬のみ、
視聴率が急増することはよくあることです。
また或いは、
たとえば台風の最大風速と、
瞬間最大風速とではやはり、全く別物になるかと思います。
全ての物事において、
最大値と、瞬間最大値の間には大きな隔たりがあり、
ときに瞬間最大値は、最大値の2倍を超えても不思議ではありません。
トレードにおいてはまさに、
ここが大きな落とし穴となり、
特に初心者トレーダーさんの多くはこの罠にはまり、
自動売買でことごとく失敗しているようです。
たとえばトレーダさんの大半はMT4を使って、
そこにEAをインストールして稼働している方が殆どかと思いますが、
市販EAの性能を評価する際は、
必ずバックテスト結果を確認するかと思います。
過去何年分のデータまで遡っているか?
スプレッドは何pipsに設定しているか?
ヒストリカルデータの精度は何%か?
時間足は何を採用しているか?
勝率はいくらか?
絶対ドローダウンは?
相対ドローダウンは?
最大ドローダウンは?
シャープレシオは?
などなど・・・・
チェックすべき項目は無数にありますが、
正直なところ、
絶対に押さえておくべき項目は「最大ドローダウン」のみで、
その他の項目はどうでもいいと言えばどうでもいい話になります。
もっと言えば、
もはやバックテストすらどうでもいいので、
バックテスト自体があまり意味のない話ではあるのですが・・・
この話はまた次回に譲るとして、
今日は「最大ドローダウン」の捉え方について触れておきたいと思います。
最大ドローダウン(MDD)は文字どおり、
過去のバックテスト期間内におけるドローダウンの最大値ですので、
MDDさえ押さえておけば、
自身のリスク許容度と照らし合わせて、
自動的に取引数量が決まります。
しかしここが落とし穴で、
最大ドローダウンはあくまでも最大ドローダウンに過ぎず、
瞬間最大ドローダウンではないということです。
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たとえば週足でバックテストしているのであれば、
週単位のものさしでしかドローダウンを測ることができません。
実際には1週間の中ですさまじい乱高下が起きています。
日足でバックテストを行ってもやはり、
1日の中で瞬間的な暴騰・暴落が起きています。
その瞬間的なドローダウンは、
バックテストデータの最大ドローダウンには反映されません。
更に言えば、
たとえ1時間足でバックテストを行ったとしても、
1時間の中で何かが起きていますし、
1分足のティックデータを用いたとしてもやはり、
1分の中で起きた出来事は闇に包まれています。
もっと言えば・・・・
時間足が短くなるほど、
そもそもバックデータは当てになりません。
1時間足以上からようやく使い物になるレベルです。
信憑性のないバックデータを基にバックテストを行ったとしても、
そこから得られる結果には当然1ミリも信憑性はなく、
リアル運用で通用するはずがないということです。
そもそも瞬間最大値が漏れてしまっているので、
全く意味がありません。
バックテスト上の最大ドローダウンと、
自身のリスク許容度とを照らし合わせて、
実際の取引数量を決めるかと思いますが、
現実では、
瞬間最大値は最大値の2倍を超えても全く不思議ではありません。
たとえば最大ドローダウンを算定根拠として、
ドローダウンが20%以内に納まるようにトレードしているのであれば、
実際のドローダウンは容易に40%を超えてきます。
更に言えば・・・・
最高記録は常に更新され続けていきます。
記録更新されていくものが、最高記録です。
マラソンにしても、100m走にしても、
世界記録は時間経過と共に、常に塗り替えられ、
更新されていく運命にあります。
つまり最大ドローダウンは、
瞬間値でないだけでなく、
更新される可能性を多分に含んでいるので、
あくまでも参考程度にしかならないというべきか、
参考にすらならないと私は考えています。
結論、
どれだけバックテストをやっても意味はありません。
実際、
どれだけ完璧なバックテスト結果が得られたとしても、
フォワードでは全く通用しないのではないでしょうか?
自動売買である程度のご経験がある方であれば、
バックテストとフォワードテストの乖離は、
痛いほど身に染みているかと思います。
とはいっても、
初心者トレーダーさんの殆どは、
バックテストデータに胸を躍らせて、
下手な情報商材に手を出して大怪我するのが現実ではないでしょうか。
私はこれまで、
読者ユーザーの皆様と共に、
同じ運用システムを共有し、
そのフォワード成績を共有し続けてきました。
バックテストではなく、
フォワードテストつまり実測値になるので、
バックテストのそれとは全く意味が異なります。
瞬間最大値も全て含まれた結果ということになります。
つまり、ありのままの現実です。
たとえばEAのバックテスト結果をみて、
その最大ドローダウンを基に、
リスク許容度を50%に設定して運用した場合、
ほぼ確実に破綻するかと思います。
しかし実際は、
少額トレーダーさんの多くが、
そのレベルのリスク許容度に設定されているのではないかと思います。
リスク許容度を20%に設定したとしても、
つまり20%のドローダウンを受け入れる覚悟で臨んだとしても、
実際には容易に50%を超えるドローダウンに遭遇するので、
そこから先の継続は困難になるかと思います。
リスク許容度を10%まで引き下げれば、
バックテストに比べて取引数量を大幅に引き下げなければならず、
当然ながら利益も激減します。
結局のところ、
まっとうに継続しようと思った場合、
殆どのEAは使い物にならないというのが現実です。
バックテストは確かに、
参考程度にはなりますが、
しかしあくまでも参考に過ぎません。
そのまま上手くいくとは限らないというべきか、
上手くいくはずがないと、私はそう考えています。
大事なのはあくまでもフォワードつまり未来で、
そしてデモ口座ではなくリアル口座で勝てるかどうかです。
結果が全て。
弱き者は喰われ、強き者は生き残る。
残酷無慈悲な弱肉強食世界です。
しかし分かり易いので、
わたしはこういう世界のほうが好きです。
好きだからこそ、
長きにわたって続けられています。
これから本格的な夏に入りますが、
夏枯れ相場と言われるとおり、
これからの季節はバケーションで相場を休むプレイヤ―も多く、
取引高も減少し、流動性も下がるため、
トリッキーな相場になりやすい傾向にありますが、
また来月も良いご報告ができればと思います。
今日も最後までお読みくださりありがとうございます!
また次回お会いしましょう!!